繊維について第7回「無機繊維」について
こんにちは、株式会社フォーリンHP更新担当の野村です。
今回は「無機繊維」について書いていこうと思います。
前回の記事は、ページの最下部にリンクを貼っておりますので、ご覧いただければ幸いです。
さて、無機繊維とはその名の通り、無機物から出来ている繊維であります。
分類すると、「金属繊維」「ガラス繊維」「岩石繊維」「鉱滓繊維」「炭素繊維維」に分けられます。
今回は「金属繊維」「ガラス繊維」「炭素繊維」について書いていきます。
まず初めに金属繊維についてです。
おもに使用される金属は、金、銀、鉄、ステンレス、アルミニウムなどです。
化学の燃焼の実験で使うスチールウールこそ、まさに鉄の金属繊維に当たります。
金や銀などを使用した金属繊維は主に装飾用に使用されています。
当然繊維であっても金属であるため、金属の性質を持っており、強度や耐熱性に圧倒的なアドバンテージを持っていると言えます。当然デメリットも金属由来であり、何度も折り曲げを繰り返すことによって金属疲労による強度低下等が見られます。
金属繊維は主に資材に使われております。
例えばロープウェイのロープや工事クレーンに使われているワイヤー、送電用に使用されている銅線も金属繊維です。
次にガラス繊維です。
金属繊維以上にお目にかかることの少ない繊維でありますが、存外すぐ近くに使用されています。
短繊維のガラス繊維は断熱材として使用されています。
耐熱性、耐久性、不燃性などに優れており劣化の速度も非常に遅いです。また無機物であるため害虫の影響を受けることもなく、断熱材に適しているのです。
長繊維のガラス繊維は強度に優れており、ほぼ伸縮しないため強化プラスチックの材料に使われたり、電気絶縁性の高く熱を通しにくいため、モーターコイル等に使用されています。
最後に「炭素繊維」についてです。
カーボンの名前で良く知られている繊維です。
非常に軽いにも関わらず、強靭な繊維であるのが特徴です。
実はこの炭素繊維は、合成繊維のアクリルから作られています。
炭素繊維の中でPAN系と呼ばれるものは、アクリルを何度も高温で蒸し焼きにすることで、製造されています。
金属繊維より軽くて錆びない、そして弾性に優れている繊維です。
使用用途は多岐にわたり、飛行機や宇宙用途、産業用途、スポーツ用途等様々です。
現在使われている無機繊維は上記の3つの分類に含まれることが多いですが、以前は「岩石繊維」が盛んに使用されていました。
それが、アスベストです。耐久性、耐熱性等に優れており、安価なことから奇跡の鉱物と呼ばれていたアスベストですが、吸い込むことで肺がんなどになるリスクが高いことが叫ばれ現在では使われておりません。
今回のおさらい
金属繊維は金、銀、鉄、銅、ステンレス等で作られている。
強度や耐熱性に優れているためワイヤーなどの産業資材に使用されている。
また導電性に優れているものは電線などに使用される。
ガラス繊維の短繊維は住宅や公共施設の断熱材として使用される。
長繊維は強化プラスチックの材料や、発電用のモーターコイル等に使われている。
炭素繊維は軽量かつ強度が高く、弾性がある高機能繊維。
飛行機や宇宙用途などに使用されている。
以前使われていたアスベストは岩石繊維で、現在は使われていない。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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