「抗菌」とは
皆様こんにちは 株式会社フォーリンのHP更新担当野村です。
今回は「抗菌」の機能やその基準が、どうなっているのかを書いていきたいと思います。
最近は特によく聞くようになった「抗菌」ですが、こちらは例の新型コロナウイルスをはじめとした「ウイルス」には効果が無い可能性が高いです。
学校で習うかと思いますが、「細菌」と「ウイルス」は全く別物。
どちらも簡単に見ることができないので、分からないですが、大きさがかなり違います。
細菌の場合はおおよそ1㎛(マイクロメートル)前後、つまり、0.001㎜(ミリメートル)
ウイルスの場合はおおよそ1㎚(ナノメートル)1㎚は0.001㎛です。
つまり、ウイルスは、細菌の1000分の1のサイズなのです。
また、サイズだけではなく、構造が違います。
細菌は単細胞生物なので、自分の力で増殖することができます。
ウイルスには細胞がありません。細胞内に入り込んで、その細胞の力によって増殖します。
増え方がそもそも違うため、細菌とウイルスへの対抗策も別物となってしまうのです。
少々、脱線いたしましたが、ウイルスに効果があるようなものは「抗ウイルス」と基本的に謳われているかと思いますので、商品を選ぶ際には気にしてみるといいかもしれません。
さて抗菌効果ですが、どういった基準で効果の有無が判断されているのでしょうか。
基本的に繊維製品はJIS L 1902(ISO 20743)の菌液吸収法と呼ばれる試験方法によって確認されます。
詳しい方法は下記のリンク先の通りです。
簡単に説明しますと、菌液を生地等に付けて、18時間後に菌がどれだけ増えているのかという検査になります。
未加工の綿布でも同様の試験を行い、綿布で増えた菌量から、試験生地で増えた菌量を引くと抗菌活性値というのが出ます。
この抗菌活性値が、2.0以上で効果あり、3.0以上で強い効果ありと認められるのです。
さらに、製品認証マーク、通称SEKマークの取得に当たっても、この抗菌活性値が利用されています。
抗菌防臭マークの場合、抗菌活性値が2.2以上であることが必要となります。
では、繊維製品における抗菌効果というのは、どのように付与されているのでしょうか。
こちらは、大きく分けて2種類存在します。
後加工抗菌と素材抗菌です。
後加工抗菌は、生地にした後に抗菌効果のある薬剤を塗布することで、抗菌効果を持たせるものとなります。素材との相性もありますが、様々な生地に抗菌効果を持たせることが出来ます。しかし、洗濯などによって機能が低下してしまう可能性があるものが多いです。
素材抗菌は、繊維そのものに抗菌効果がある成分を練り込むことで、抗菌効果を持たせるものとなります。洗濯によって機能の低下は最小限で、半永久的に持続するものが多いです。しかし、この糸を使用しなければならないので、生地に使用する糸がある程度限られてしまいます。
弊社が取り扱う「抗菌」は基本的に抗菌糸となりますので、素材抗菌となります。
例えば、既に紹介しております、再生コラーゲン繊維も、抗菌効果があるので、抗菌糸といえます。再生コラーゲン繊維の紹介はこちら↓
この他にも、最近は抗菌ポリエステル糸を取り扱っております。
およそ10%で抗菌効果が認められるので、混紡糸での販売も検討しております。
興味がある方は、こちらのお問い合わせよりご連絡くださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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