繊維について第10回「紡績糸の種類~リング紡績糸~」
皆様こんにちは 株式会社フォーリンのHP更新担当の野村です。
今回は前回の「紡績」を踏まえて、「紡績糸の種類」を紹介していこうと思います。
前回の記事はこちら↓
まず、紡績のどの工程で糸の種類が分けれられるかというと、「精紡」です。
精紡機の種類によってできる糸が変わってきます。
主に3種類あるうちの、最も一般的な「リング紡績糸」に関して今回は紹介していこうと思います。
「リング紡績糸」
リング精紡機が日本に普及され始めたのは1890年頃で、それ以前は「ミュール精紡機」と呼ばれる精紡機によって糸が生産されていました。
この時期の日本はまさに産業革命真っ最中。日本を支える産業の一つとして紡績業は発展の一途をたどっており、生産効率の良いリング精紡機は次々に導入され、主流となっていきました。
仕組みを簡単に説明すると、粗糸を回転数の異なる二つのローラーによって引き延ばし、「リング」と「トラベラ」と呼ばれる部品を通過することにより、撚りがかけられボビンに巻きとられるといったものです。
実際に動いているリング精紡機がこちら↓
こちらトヨタ産業技術記念館さんの動画です。
上から粗糸が供給されて、撚りがかけられた糸がボビンに巻きとられていく様子がわかるかと思います。
特徴としては、撚りが入っていない部分は無く、糸全体に均一な撚りが入っています。
毛羽がでるため、生地にした際に柔らかな手触りになります。
今回のおさらい
精紡機の種類によって、紡績糸の種類が変わってくる。
現在最も一般的な糸はリング精紡機を使用した「リング紡績糸」
それ以前はミュール精紡機が主流だった。
リングとトラベラによって撚りがかけられ、糸になる。
糸全体に均一に撚りがかけられている。
毛羽が出るため、生地にすると柔らかな印象になる。
残り2種類の紡績糸に関しては、次回ご紹介いたします。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
前回の記事はこちら↓
0コメント